人工透析内科(腎不全外来)

【概要・特徴】

~一日でも腎不全が進まないように~ 

透析医療を必要とされる患者様の数は年々増加していく傾向にあります。糖尿病性腎症を中心に、患者様を透析に至らないように治療していこうという行政の試みに見られるように、それは社会的にも大きな問題となっております。腎不全外来では、慢性腎臓病の患者様を中心に診療させていただき、腎不全の進行を1日でも遅らせることを診療の目標としております。具体的には、検査、加療のみならず、服薬指導、栄養指導、血圧手帳によるご家庭での血圧管理の指導なども行っております。

【腎不全外来】

  • 蛋白尿、血尿、健診の二次

  • 慢性腎臓病外来、教育入院のご案内

  • 栄養指導

【入院、血液浄化療法】

  • 慢性腎臓病教育入院

  • 急性・慢性腎不全治療

  • 血液透析導入

  • 入院維持透析

  • 持続血液透析濾過療法

  • アフェレシス(エンドトキシン吸着、血漿交換など)

~慢性腎臓病(CKD)教育入院~ 

外来診療だけではどうしても十分な時間が取れず検査、指導が十分に行えない場合があります。そのため慢性腎臓病(CKD)の合併症も含めて精査を行い、加療、指導を行う6泊7日(日数相談可)の教育入院をお勧めしております。

教育入院では心臓超音波検査、頸動脈超音波検査、下肢血流のチェック、24時間血圧測定、睡眠時無呼吸検査、腎不全に関するDVDならびにテキストによる指導を行っております。患者様各々のデータや生活環境に応じた栄養指導やおくすりの指導も大切に考えております。

ご入院中の腎不全食の味付け、調理方法、量を覚えていただく事も教育入院の大切な目的です。

そして入院中に足腰の筋力が落ちてしまっては困ります。退院された後の生活も視野に入れたリハビリテーション、メディカルソーシャルワーカー(MSW)から患者様のご状態に合わせた社会資源の活用(介護認定、身体障害者手続き、地域のケアマネージャーとの連携など)のご提案をさせていただいております。
患者様個々のご状態に合わせて組み立てる教育入院ですので、入院日数も内容もアレンジすることが可能です。

~腎不全患者さまの入院治療~ 

教育入院以外にも、腎不全患者さまの発熱や浮腫などの体調不全のための入院加療も行っております。当院には多くの診療科があり、様々な疾患の専門医に相談することが可能です。

~透析導入~ 

残念なことに治療に励まれても、患者さまが透析医療を必要とするご状態になられたときには、血液透析であれば当院で導入をさせていただき、腹膜透析、腎移植をご希望の患者様でしたら他の医療機関へご紹介をさせていただきます。患者さまが透析に慣れ、生活環境が整いましたら、法人内の京都田辺記念病院透析センターなどの外来維持透析施設にご紹介させていただきます。

~入院維持透析~ 

外来透析患者さまが、合併症の治療や手術などで当院にご入院の際の透析管理も行っております。外来透析の主治医の先生や主科の先生と連携を取らせていただいて治療にあたります。

~急性血液浄化、持続血液透析濾過療法(CHDF)、
アフェレシス(エンドトキシン吸着療法、血漿交換など)~ 

腎不全のご病状に応じて血液透析、持続低効率血液透析(SLED)、持続血液透析濾過(CHDF)を行っています。下部消化管穿孔などによる敗血症にはエンドトキシン吸着療法(PMX)、重症肝障害に対しては血漿交換療法(PE)なども行っております。

そして、入院のご病状によって継続してリハビリテーションを必要とされる際には、法人内の京都田辺記念病院回復期リハビリテーション病棟に転院の上、維持透析ならびにリハビリをお受けいただくことも可能です(審査あり)。

他科、地域の先生方と連携をとり、日常生活全般を含めた腎不全の治療に努めたいと考えております。

 

【外来診療】

完全予約制

腎不全外来
火・金 14:00~15:30 担当 乾医師
木   15:00~16:30 担当 畑医師

腎不全外来は火、木、金となっております。火曜日、金曜日は乾医師による慢性腎臓病管理、木曜日は畑医師による京都田辺記念病院透析センターへの維持透析の転院のご相談を中心に行っております。

【担当医】

人工透析内科部長 乾 恵美

出身大学:京都府立医科大学

専門分野:慢性腎不全 血液浄化療法

専門医等:日本泌尿器科学会専門医

日本透析医学会指導医・専門医

日本腎臓学会指導医・専門医、日本人間ドック健診認定医

日本医師会認定産業医、緩和ケア研修会終了

TNT(TOTAL NUTRITION THERAPY)研修会終了

京都府立医科大学泌尿器科客員講師、京都腎臓医会理事

趣味:海外旅行、園芸 

「塩は食肴の将、減塩は百楽の長」

2020年4月21日 京都新聞山城版 地域×健康 に掲載されました。

慢性腎臓病(CKD)教育入院の1例 

80歳代の男性の方です。もともと慢性腎不全でお近くの医院に通院しておられました。徐々に腎不全が進行し、下腿のむくみが出現してきたため、かかりつけの先生よりご紹介いただきました。CTで、両側の腎臓の萎縮を認め、胸のレントゲンで心拡大と左胸水を認めました。栄養管理を中心とした日常生活指導が必要と考え、CKD教育入院をお勧めさせていただきました。24時間血圧測定、簡易睡眠無呼吸(SAS)検査、畜尿検査などの検査や、塩分管理を中心とした栄養指導、薬物指導、DVDによる腎機能や血圧コントロールについての指導を奥様と受けていただきました。お薬の調整と塩分制限食により体重は6Kgも減量でき下腿のむくみも消失しました。体重の減少と共に高かった血圧も130台にまで下がりました。

ご入院中にリハビリで運動を行っていただいていたため、筋力の低下は起こりませんでした。退院されてからも下腿のむくみは出現せず、コントロールできています。定期的にご夫婦仲良く外来通院頂いておりますが、おしゃれもされ、これもまたよいリハビリになっているようです。

かかりつけの先生へのお願い

エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2018から、かかりつけ医から腎臓専門医・専門医療機関への紹介基準が出されています。

採⾎検査でクレアチニン値がそれほど⾼くなくても、患者様のご年齢によっては思いのほか腎機能が低いことがあります。
もし患者様が専⾨医への紹介基準に該当されるようでしたら、⼀度当科にご紹介をお願いいたします。

 

かかりつけ医から腎臓専門医・専門医療機関への紹介基準

 

エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2018

eGFR男性 年齢別早見表

 

日本腎臓学会 CKD診療ガイド 2012

eGFR女性 年齢別早見表

 

日本腎臓学会 CKD診療ガイド 2012